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同期で一番ダメだった僕が、抜擢された理由

「入社してから3年間は暗黒時代だった」
そう語る大山貴康さんは、ハウスドゥに新卒入社した営業社員です。
今では会社の売買事業部に所属し、仙台のエリアで仕入れ先との信頼関係を築き、長期的な取引を確立しています。
順調にキャリアアップしているように見える裏で、どんな苦労があったのでしょうか。
鳴かず飛ばずだった新卒時代から成長した過程を伺いました。


■「他人に興味を持てないこと」が壁になった

新卒入社1日目、僕は「やめたい」と思いました。

仲介事業部に配属され、最初に任された仕事はチラシ配り。
新規物件の情報が掲載されたチラシを500枚くらい抱え、担当エリアを走り回って配りまくるんです。

初日は大雨で、まだ車の持ち込みも許可されておらず、自転車にカッパ姿でまたがってチラシを配りました。
チラシも自分も濡れてしまい、次の日には高熱を出してしまい、入社2日目で休むことになってしまいました。「毎日こんなのが続くのか?」と不安になりました(笑)

でも、続けていくと、意外にもこのチラシ配りが楽しいことに気づきました。
自分が配ったチラシを見たお客様から問い合わせの電話が入るたびに、小さな成功体験となって喜びが積み重なっていき、やりがいを感じるようになりました。

とはいえ、それだけでうまくいくほど営業は甘くありません。
入社3年目までは「自分には営業のセンスがない」と思う、うだつの上がらない営業でした。

特に苦労したのは「他人に興味を持てないこと」です。
その弱点を痛感したのは、入社してすぐに行ったロールプレイングテスト。
1時間くらいかけて、営業の接客を行う研修です。
13人の同期が7月から開始して、早い人は翌月の8月には合格しましたが、僕は翌年3月までずっと不合格でした。

指導してくれる色々な先輩から共通して言われたのは「ドライだよね」という指摘。

「提案が単調すぎるよ。もっと聞くことあるでしょ?」

そんなつもりはありませんでしたが、言われてみれば腑に落ちる部分もあります。
とはいえ今まで他人に興味を持ってこなかった人間なので、どうすればいいかわかりませんでした。

学生時代から他人に興味を持つタイプではなく、新卒1~2年目の頃は
「営業は向いていないんじゃないか?」と自問自答する日々が続いていました。

そんな時、出勤前や退勤後にロールプレイングに付き合ってくれたのがOJTトレーナーでした。
そこで言われたのが「自分の親や兄弟に、家を探していると相談されたらどうする?」という一言。

「自分の兄弟が家を探しているとしたら、もっと親身になってあれこれ質問してから提案するだろうな」

そう思ってから、ガラッと意識が変わりました。
いきなり営業成績が上がったわけではありませんが、経験を積むにつれ、お客様に対して「愛」を持って接するようになったんです。

愛ある接客とは、忖度なくハッキリと自信を持って提案することだと思います。

営業だからといって、お客様の御用聞きになってはいけない。
お客様の発言であっても「違う」と思ったら、根拠と自信を持って「こっちのほうがいいですよ。なぜならこうだからです」と自分の意見を伝えるべき。
それこそ愛ある接客なんだ。

そう考えてから、少しずつお客様からの信頼を獲得できるようになりました。

さらに、入社3年目に当時の店長に「なんでお前が売上を上げられないのか不思議だ」と言われ、営業スタイルを見直したことも支えになりました。

身だしなみとか言葉遣いとか連絡とか時間管理とか、いわゆる凡事徹底するように言い聞かせられました。
当たり前のことを当たり前にやるのは意外と難しいものですが、おかげで成績が伸びていき、ようやくみんなと同じ土俵に立てた気がしました。

■慣れてきたタイミングでの異動。戸惑いながら学んだこと

しかし、ようやく売上を出せるようになった翌年、入社4年目でリースバックの部署へ異動に。「ずっと店舗に迷惑をかけてきた自分が、ついに力になれる!」と思った瞬間に仲介から異動になり、正直ショックでした。

リースバックは、お客様の年齢層は平均して65歳以上と高く、今までの仲介のようなイケイケの営業が通用しません。
わかりやすい営業をするとお客様が引いてしまうので、もっと寄り添って営業する必要があります。
そのギャップを把握するのに1年くらいかかりましたが、一言一句の言葉遣いに気を付けたり、身だしなみをキラキラした明るめのスーツから金融業界っぽいカチッとしたスーツにしたりと、少しずつ順応していきました。

そして5年が経った2024年3月、リースバックにも慣れてきたタイミングで売買事業部へ。
リースバック事業部があった仙台支店内に売買事業部も新設することになり、抜擢されたのです。
これまた不安しかありませんでした。

今までの事業部はBtoCで、一般のお客様からの問い合わせに応じる形で営業していましたが、今度はBtoBで法人向け営業になり、自分で案件を取ってこないといけません。
働き方も会社員から個人事業主になるくらいの違いがあり、在籍しているメンバーも優秀な営業ばかり。
さすがに自分にはまだ早いだろうと自信を持てずにいました。

新店舗を立ち上げるにあたり、仙台の地域性に苦戦しました。
仙台は業者同士の横のつながりが非常に厚い地域で、新参者が顔を出してもいい顔をしてくれません。
そこに割って入りながら風穴を開けるため、宅建協会の親睦会に何度も顔を出して挨拶し、ハウスドゥの認知度を高めていきました。

地道な名刺交換や電話、会食を重ね、継続的に同じ店舗と契約できるようになったのは3か月後。
もともと夜に飲みに行くタイプではなかったのでしんどく感じることもありましたが、どこまでいっても対人の営業なので「この人はしゃべりやすくて相談しやすい」と思ってもらえるように、密なコミュニケーションを心掛けました。

最初は不安だったBtoCからBtoBへの移行も、フリーランスのように成果主義で働けるところにおもしろさを感じるようになりました。
継続的に案件をもらい続ける難しさも感じますが、お客様というよりはパートナーという感覚で「案件ないっすかー?」と気軽に相談できる関係性に心地よさがあります。

不安を感じる部署異動も、コツコツ努力していれば何らかのやりがいやおもしろさが見つかるんだ、と体感できた出来事でした。

■当たり前を継続すると運が巡ってくる

仲介、リースバック、売買とさまざま不動産事業部を担当してきましたが、やはり大事なのは「どんな些細なことでも全部真面目にコツコツやること」だと思います。

どんな仕事でも、慣れは大敵です。

名刺交換した相手に、当日の夕方には挨拶メールを送る。
案件をもらったら、半日以内に回答する。

こうした当たり前のことが、無意識のうちにおろそかになっていくことはよくあります。
初心を忘れず、変わらずにやり続けることこそ継続力です。

そのおかげで、今では出勤前に「今日はこれをやろう」と目標を立てる習慣ができました。

たまに「運がよかっただけ」と言う人もいますが、運をつかみ取れるかは日頃の行いの積み重ね。
適当にやっている人にいいチャンスは巡ってきません。
真面目にコツコツやっている人にチャンスが訪れるので、初心を忘れずにこれからも努力していきます。

(大山貴康:新卒で入社し、仙台エリアにて売買事業の店長を担う)

文:秋カヲリ
写真:清永洋
編集: AROUND.inc
企画運営・担当広報:株式会社ハウスドゥ・ジャパン

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