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新卒だからこそミスを恐れないでいい?私が大失敗を高評価に変えた方法
「新卒」は、弱みにもなれば強みにもなる特別なカードです。
その「新卒」というカードを強みにしているのが、設計職を目指しながら施工管理の現場経験を積んでいる大橋幸心さん。
経験と知識が足りない新卒1年目、「完工日に物件が完成していない」という大きなミスをしてしまった時、会社に対して『大きなギャップ』を感じたそうです。
失敗を経て学んだ「新卒を武器にする方法」について話してもらいました。
■物件が完成していない!新卒の私が震えあがった管理ミス
私には年の離れた兄弟がいます。
幼い頃からお世話をしていたので、将来の夢は保育士でした。
でも給与面や業務内容などの条件が厳しいことを知り、建築士だった祖父の影響で同じ建築士を目指すようになりました。
就活で「社員がどれだけ明るく働いているか」を見ていたところ、一番楽しそうな雰囲気だったのがハウスドゥでした。
みんなが和気あいあいとしながらも、メリハリを持って働いていたんです。
友達が「家のリフォームをハウスドゥに依頼したら、営業が優しい口調で話してくれて対応も良かった」と言っているのを聞き、入社を決めました。
入社以前の私は「不動産=上司が厳しいブラック企業」というイメージがあったのですが、いい意味で、ハウスドゥに裏切られました。
もちろんミスしたら叱られますが、そのまま放置されたりはしません。
ある物件の工期が遅れていて、担当営業と完工日に現地へ足を運んだところ、完成とは程遠い状態でした。
施工管理を担当していた私に対して、担当営業から「なんで現地の写真を見るなりして確認していなかったんだ」と確認不足を叱責されました。
当然のことです。どこかで「大丈夫だろう」と高をくくっていて、そんな自分の甘えが引き起こしてしまったミスだと自覚し、いたたまれない気持ちになりました。
でも私の上司であり、中部エリアで施工管理のトップを務める赤堀係長とOJTの荒田さんは、私に責任を負わせませんでした。
「みんなに責任があるから、みんなで一緒に頑張ろう」
そう言って担当営業へ一緒に頭を下げてくれ、改善方法を相談し、今後の動き方や業者管理の方法を見直してくれました。
設計と施工管理を統括する藤田部長も、私を責めませんでした。
「施工管理者が悪いというより、そういうミスが生じてしまうシステムが悪いから、やり方を見直す必要があるね。人が悪いわけじゃないよ。どういう流れで工事を進めていくかを明示したマニュアルとかフローがないから、作っていこう!」
そう言って、ネクストアクションを示してくれました。
もし、今、当時に戻れたとしたら……「事前準備」を徹底します。
大体のミスは「事前準備」を徹底することで、防げます。
振り返ってみれば、任された物件一つひとつに対して注意深く向き合えていませんでした。
知識や経験が足りない時こそ、ベテラン以上のような注意深さが求められる。そう学んだ出来事でした。
今では、1つの物件に対して「進行しているから大丈夫だろう」といった、ざっくりとした認識で終わらせることなく「今はどこがどういう風に動いているか」まで確認します。
そうすると「もしかしたらここが危ないんじゃないか」といった危険予測ができるようになり、事前にミスを防げます。
■「新卒」を武器にする4つのコツ
入社直後、当時の部長から「新卒は武器だ」と言われました。
新卒だと伝えると先輩や取引先の方も、丁寧に説明してくれることが多く、サポートを受けやすいです。
だからこそ、新卒は無駄にしたくない貴重な時期。
新卒というボーナスタイムを有効活用するポイントは4つあります。
【1】向上意欲を持ち「質問」と「即レス」をしまくる
新卒には知識も経験もありません。
その代わりにできることとして意識しているのが「即レス」。連絡が来たらすぐ既読にして、返信をします。
返信するにあたってわからないことがあったら、即質問します。
専門用語が飛び交っている時に、「わからないな」と思って流すか、「教えてください」と聞くかで成長スピードが大きく変わります。
変に気を遣って放置してしまうと、相手に「ちゃんと理解していないんじゃないか」と不信感を与えてしまい、信頼関係を構築できません。
少しでもわからないことがあればどんどん質問した私は、入社4か月目には多くのことがわかるようになり、わかる部分は自身で判断し、業者の方に即レスできるようになりました。
もちろんわからない部分があれば、即質問することを常に心掛けています。
その原動力となる向上意欲は、高ければ高いほどいいと思っています。
役職者の実力が100だとしたら、入社1年目の私はまだ0.1くらいの実力しかありません。
でも「いつかは肩を並べて働くぞ」と強い向上意欲を持つことで、自分のキャパと伸びしろが増えています。常に疑問を持ち、解決に導く為に周囲に助けてもらいながら成長していくことは、私にとって必要不可欠なことだと感じております。
【2】先輩には自分からコミュニケーションをとる
わからないことを質問するのもそうですが、新卒から先輩に話しかけると一気にコミュニケーションがスムーズになります。
「こんなことを聞いてもいいんだろうか」と不安になるかもしれませんが、大体は取り越し苦労です。
逆に、先輩のほうが新卒に気を遣っていることも多いです。
とある先輩に「私みたいにガンガン質問してくる新卒は、対応しにくかったですか?」と聞いたら「モラハラパワハラって言われる時代だから、こっちから話しかけるほうが難しい。話しかけてもらったほうが打ち解けやすくて助かる」と答えてくれました。
私の中でのキラー質問は「何が一番しんどかったですか?」です。
相手の失敗エピソードからは人間味や考え方が伝わってきます。
ふだんは「仕事できすぎロボット」のような上司の方々がミスしたエピソードを聞いた時は「こんなに仕事ができる方でもミスをするんだ!」と驚くとともに、心の距離が縮まるのを感じました。
お昼休憩などの空き時間には、プライベートの雑談をするのも大事。
「休日は何をされていますか?」
「愛知県付近のおすすめの場所はありますか?」
と業務内容とは関係の少ない質問をすると人としても親密になれ、いい関係性が作れます。
【3】ミスしたら対応策に全力を注ぐ
だれしもミスは避けられません。
知識も経験も足りない新卒であれば、ミスして当然です。
だから「ミスしてしまったこと」を気にするんじゃなく、「ミスした後にどうするか」に全力を注ぐべきです。
謝罪は必要ですが、それよりも今後の動きをどうするか。
今後の行動次第で評価や見え方が変わるので、失敗しやすい新卒は特に「どう前向きに乗り越えるか」が問われます。
ここまでで述べたように、先輩へ自分から質問して対応策を練るのも1つの手。普段からコミュニケーションを重ねて信頼関係を作っていれば、ミスした時も、気負いせずにどうすればいいか相談できます。
ミスした時こそ即行動して、一刻も早くリカバーに努めることで「こいつなら失敗しても大丈夫」と信頼されやすくなり、ピンチをチャンスにできます。
【4】思考停止せず、自分の芯を持つ
思考を止めた瞬間、人は死ぬと言われています。「考え続けて三手先を読み、その上で自分の考えを述べる」これが私のポリシーです。
思考は筋肉のようなもので、1回やめてしまうとサボり癖がついてしまい、たちまち❝指示待ち人間❞になります。
指示を待つのは、簡単で楽なのでうっかり甘んじてしまいがちですが、そこで立ち止まらずに120%の力で「自分に何ができるか?」を考えて行動することで達成率が上がります。
背伸びして達成すると仕事のやりがいが大きくなりますし、周りからも信頼されるようになり、働く充実感がどんどん増えていくんです。
また、考え続けるには自分に芯も必要だと感じます。
芯がないと意見が固まらず「こうしたい」と願う意欲が湧きません。
何か1つ曲げない芯があれば、それが立ち止まらず行動する力になるんです。
私の芯は「物怖じせず意見を言う」こと。
会議でも、新卒だからといって気にすることなく意見を言います。
もちろんすべての意見が合っているわけではなく、上司に「違う」と言われることもありますが、「一理ある」と受け入れられることもあります。
間違えていたら「すみませんでした」と謝り、自身の知識として新たに吸収すればいいのです。
意見の吟味は先輩や上司がやってくれるので、まずは言うだけ言ってみて、フィードバックを受けながらブラッシュアップしていくことで成長できると実感しています。
■「新卒」は夢を叶えるブースター
もともと建築の大学で設計を学んでいたので建築士になるのが目標ですが、施工管理に配属された今は現場で業者さんと対等に話ができる状態になって、この先設計職になった時の強みにしたいと思っています。
そして設計職になったら、「保育士になりたい」というかつての夢を踏まえて保育園を自分で設計するのが夢です。
ハウスドゥには新卒の意見にも耳を傾ける環境があり、執行役員にこの夢を打ち明けたら
「今は保育園を建てる仕事はないけど、叶えるにはそういう夢を持ち続けることが大事だよ」と背中を押してくれました。
夢を叶えられるよう、「新卒」を武器にどんどん成長していきます。
(大橋幸心 売買施工管理部 名古屋西 )
文:秋カヲリ
写真:清永洋
編集: AROUND.inc
企画運営・担当広報:株式会社ハウスドゥ・ジャパン
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