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残高ゼロの僕を励ましてくれた「びっくりドンキーのハンバーグ」

新卒入社し、住販店長を経験してから売買事業部に異動し、バイヤーになった髙田竣さん。
今ではリーダーとして組織を引っ張る存在ですが、新卒時代は成果も出せず、お金もなく、先輩に頼り切りだったそうです。
そんな髙田さんには、ずっと憧れている先輩がいます。キャリアアップの過程とともに、営業として成長する原動力になった先輩との忘れられないエピソードについて伺いました。


■野心がから回りする新卒が、店長になるまで

学生時代から、野心だけはあった。

「ただ物を売る営業じゃなくて、自分の提案や人間力で勝負する営業に挑戦したい」

そこで目を付けたのが、不動産の仲介営業だった。
不動産は形ある商材だが、同じ物件を扱う業者はたくさん存在するため、最終的にお客様の判断基準は”人”になる。
つまり自分の提案力や信頼関係の構築が成否を分ける。これこそ、自分の力を試せる場だと思った。

無形に近い営業スキルが求められる分、難しさもある。
お客様ごとに異なるニーズを正確に把握し、その期待を超える提案をすることは簡単ではない。だからこそ、自分次第で成果を生み出せるやりがいがある――そこに魅力を感じた。

そんな野心家の僕にとって、
「不動産業界を変える」
と大きなビジョンを掲げているハウスドゥは、かなり魅力的な不動産会社だった。

面接で出会った店長は、決して綺麗ごとを言わず、本音で話してくれた。
「正直きついこともあるし、残業もある。でもみんな、不動産業界を変えたいと思ってる。」

その言葉に熱意と覚悟を感じ、「ここで挑戦したい」と迷わず入社を決めた。

新卒で橿原店(奈良県橿原市)に配属されて、1年間はひたむきにチラシを配った。山のようなチラシ配りを「しんどい」と嘆く同期もいたが、僕は楽しかった。

なぜって、チラシ配りはシンプルだから。

チラシをたくさん配れば、お客様から電話で問い合わせが入り、商談して契約していただく。とてもシンプルに行動と成果が結びつくから、苦ではなかった。

ただ、所属していた店舗は営業が多く、1年目はなかなかチャンスが回ってこなかった。他の店舗で働いている同期はしょっちゅう商談しているのに、自分はめったに商談できない。
成果が出ずやる気だけがから回っているようで歯がゆい1年だったが、チャンスが回ってきたら絶対に成果を出してやろうと不動産の知識を学んだりロープレを重ねたりして日々を過ごした。

変化が出てきたのは、2年目の冬。
先輩たちが異動し、僕にもチャンスが巡ってくるようになった。
売上の数字が伸びていき「俺、結構できるじゃん」と自信がつき、そのまま売上を伸ばしていった。

ついに店長のポジションにたどり着いたのは、入社して7年目。
念願のキャリアアップだったが、これがしんどかった。

自分も数字を作らないといけないし、店舗全体で赤字を出すわけにもいかない。自分だけじゃなく部下のこと、事務やパートのスタッフのことも考えなければならず、営業に打ち込みたいのにそれが後回しになってしまう。

さらに、会社が仲介だけでなく売買にも注力するようになって
「昔の店舗はこれくらい売っていたのに、今はできひん」と売上が低迷し、しんどくなった。

しんどくなるたびに頼っていたのは、かつての上司、久田さんだ。
自分と同じように新卒で入社し、営業からチームリーダー、店長とキャリアアップされてきたことから、自分のキャリアプランと重ね合わせやすく、実際に自分がキャリアアップしていく各フェーズで、久田さんが何を意識して仕事をしていたのかなどをアドバイスいただくことがありました。

そして、特に印象に残っている久田さんとのエピソードが、まだ何の成果も出ていなかった下積み時代のことです。

■忘れられないびっくりドンキーのハンバーグ

それは新卒1年目、初めて契約を獲得した日。
夜遅くに仕事が終わり、久田さんに「初契約のお祝いに飲みに行きたいとこだけど、遅いからまた今度にしよう。今日はサクッと飯でも行くか」と誘ってもらい、びっくりドンキーに行った。肉が食べたかったのだ。

当時は給料が入るとすぐに使ってしまい、常に金欠。
一番安いメニューしか頼んだことがなかった。
お腹がぐぅーっと鳴り、ちらりと久田さんを見ると、ふんと笑った。

久田さん「好きなの頼んでいいぞ」
僕「いいすか!」

選んだのは、アツアツの鉄板プレートにハンバーグとサイコロステーキが載っている豪華メニュー。
とんでもなくおいしかった。

こう書くと久田さんがものすごく優しい先輩のようだが、正直めっちゃ怖かった。貫禄があって、あまり気さくに話す感じじゃない。

まだペーペーでうまく話せず、久田さんに何かを報告するたび「何を言ってるかわからん」と一蹴されていた。

「一番怖い先輩はだれ?」と聞かれたら、迷わず「久田さん」と答える。
でも「一番好きな先輩はだれ?」と聞かれても、迷わず「久田さん」と答える。

入社と同時に一人暮らしを始めたものの、後先考えない性格で金遣いが粗い僕は、すぐに散財して残高の「0」の預金通帳とにらめっこしていた。
ま、どうせ死なへんやろ!と高をくくっていたが、死にはせずとも飯が買えない。

そんな僕にあきれ果てた久田さんは、やがてこう言った。

「お前の性格やったら、絶対すぐに給料を遣い果たす。給料入ったら、そのままお母さんに預けろ」

それからは給料日になると僕をATMまで引きずっていき、給料を母親の口座に入金するまでにらみを利かせていた。「俺はお前の兄ちゃんか」とぼやきながら。

初めてチームのリーダーになった時も、初めて店長になった時も、相談したのは久田さんだ。
店長になったことを報告した日「パチンコばっかやっとって金なかったお前が、店長か。ようやったな」と言ってくれた。

久田さんは理不尽に怒ったりしないし、怒る時は筋が通っていて納得する。
そういう上司に恵まれたから、しんどい時も「久田さんみたいになりたい」と思うと、不思議と踏ん張れた。
ハウスドゥグループにはそんな人が多いことが魅力なんだと思う。

■憧れの先輩を追いかけるのがモチベーション

今年4月、仲介事業部から売買事業部のバイヤーに希望し、異動することになった。

新しい挑戦なので今すぐに成果を出すのが難しかったとしても、仲介の現場で聞いていたお客様の声や業者とのやり取りは大事な経験値で、無駄にはならない。
実際、一般のお客様の気持ちがわかるので「仲介をやっていてよかったな」と思う。
仲介だと一般のお客様と話すが、売買では法人事業者との話が多く、個人で営業する時間を多く取れるようになったのもうれしい変化だ。

33歳になり、「仕事に行くの嫌や」とか「転職したいわ」といった友人の声を聞くことも増えたが、僕はそういう風にはなりたくない。
事業部も変わったことだし、心機一転、新卒に戻った気分で1からがんばりたい。
これからハウスドゥ・ジャパンに入社してくれる人たちの見本になれるよう、引っ張っていく存在になりたい。

久田さんは、仲介営業の責任者をしつつ、売買事業でも西日本営業部長として活躍している。

久田さんは人との付き合いを大切にする人で、多くの関係を作って成果を出している。
今でも変わらず憧れの先輩なので、僕も同じ場所で、たくさんの人の役に立ち、同じように活躍したい。

(大和西大寺店マネージャー 髙田竣)

文:秋カヲリ
写真:木村 智軌
編集: AROUND.inc
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