“お節介”な人だらけの会社に入り、働き方を変えた話
奥野紀子:2003年入社。設計業務を担当。
■最初の仕事は「家電量販店風のインテリア」
ハウスドゥに入社したのは、もう20年前のことです。
それまでは工務店で現場監督やCADオペレーターをしていましたが、
「インテリア関係の設計業務がしたい」
と思い、ハウスドゥの設計職(コーディネーター兼プランナー)に応募しました。
未経験でのチャレンジに不安はあったものの、受付事務や面接官の印象が良かったので「ここなら大丈夫そうだ」と入社しました。
最初に任されたのは店舗の装飾です。
新しい店舗だったので、そっけないテーブルとそっけない椅子しかなく
「予算の分だけ好きにインテリアコーディネートしていいよ。とりあえず、賑やかな感じで!」
とざっくりとした要望を言われました。
「賑やかな感じの店舗」と言われて想像したのは家電量販店。
テーブルクロスや植木鉢をセットし、キッチンやトイレの展示に家電量販店のようなポップを貼り付けました。
ポップには商品説明とイラストを手書きで書き込みます。
手探りのインテリアコーディネートでしたが、なかなか店舗らしくなりました。
まさか最初に家電量販店風のインテリアをするとは思っていなかったものの
「なんだか悪くないぞ」
と小さな達成感を抱きました。
■気恥ずかしい気持ちになった、お節介な着信
「どうやら図面を書ける人らしい」と認知されてからは、一気に忙しくなりました。
当時、図面を書ける人は私含め2人だけ。年間100件以上も図面やパースを作って作って、作りまくりました。
今よりも残業規制がゆるい時代で夜遅くまで働いていましたが、それまで暇な日々が続いていましたし、やりたかった仕事ができるので「むしろありがたい」と思っていました。
忙しいとミスが増えるものの、だれかがミスして落ち込んでいると、誰からともなく食事に誘ってノンアルコールの飲み会をしたり(車通勤の人ばかりでした)、カラオケに行って熱唱したりして、嫌なことはその日のうちに発散していました。
言ってしまえば、ハウスドゥの人たちはお節介なんです。
私も何度かお節介を焼かれたことがあります。
お客様の家を訪問した時の話です。
職人さんに同行してもらう予定だったのですが、新人営業が職人さんに声をかけるのを忘れてしまいました。
それがなぜか私のミスということになり、当時の担当営業はカンカンに。
あまりに怒っているので、営業スタッフは「僕のせいです」と言い出せず、私も言い返さずに頭を下げていました。
次の日は休みだったので家でゆっくりしていると、マナーモードにしていた携帯に何度も着信が入っていることに気づきました。
同じ店舗の上長からで、なんだろう、と思って折り返しました。
上長「今日、何してたん?」
私「いえ、特に何もしていませんけど……」
上長「そっか。まあ、また明日、気にせず来てな。(当時の担当営業さんも)言い過ぎたと反省していると思うから」
どうやら昨日ミスした営業スタッフが「僕のせいで奥野さんが怒られてしまった」としょげてしまい、上長に相談したようです。
心配してもらうほど落ち込んでいたわけではなかったので、なんだか気恥ずかしくなりました。
「いえ、そんなに気にしていないので……ありがとうございます」
と言って電話を切り、翌日はなんてことなく出社できました。
■急にお節介になった上司
あまりに忙しくて気分転換のために1週間の休暇を取った時も、お節介を焼かれました。
気分転換をしたかっただけなのですが、当時は1週間も休む人がいなかったので、周囲がざわめきました。
当時の上司は淡々としたクールな人で、
「これ、やっといてください」
と簡潔に指示され、仕事以外の会話をしたことはほとんどありませんでした。
ところが「1週間休みたいです」と伝えると、私の顔を見てこう言いました。
「奥野さん、辞めちゃうの? 大丈夫?」
その目には、ありありと心配の色が浮かんでいました。
こんなことを言ったら申し訳ないですが
「この人も、こんなに優しい言葉をかけてくれるのか!」
とびっくりしました。
きちんと1週間休んでからは
「心身の状態が良くなければ、いい接客もいい提案もできない」
とようやく気づき、バランスよく働くようになりました。
今までだったら遅くまで残って片付けていた仕事も、見切りをつけて早く切り上げられるようになったのです。
ダラダラ残って仕事しても、効率が落ちて捗りません。
仕事にメリハリをつけると効率が上がり、遅くまで仕事しなくてもうまく回せるようになります。
それから設計業務ができるスタッフの人数も増え、会社全体も効率よく働く方針に変わり、自然と働きやすくなりました。
働く環境が整備されて会社が成長した分、設計職としてもいろいろなことに挑戦しやすくなりましたが、新しい人が設計をしていったほうがお客様にとっても会社にとってもいいと思うので、設計業務に固執するつもりはありません。
ハウスドゥにはさまざまな事業部があるので、これからは転職する感覚で社内の新しい仕事にも挑戦してみたいです。
ハウスドゥには相手を気にかけずにはいられない“お節介”な人がたくさんいるから、きっとどの事業部でもやっていけると思います。
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